通塾している中学3年生。
決して成績が「悪い」という子ではないのですが、伸びはいまいち・・・。
そして漢字が書けません。
小学校中学年程度の漢字が書けません。

本人も、「記述問題で漢字が書けなくて点数を落とす」と悩んでいましたので、
夏休みの終わりごろから、小学校3年生まで戻って漢字を学習しています。

見ているうちに気づきました。
「漢字」そのものを覚えていない、というわけではなくて、
もしかしたら、語彙が少なくて、
それ故、言葉を見て、使う漢字をイメージできないのではないか・・・

例えば、
品種を「カイリョウ」する。
カイリョウ、の意味が「悪い点を改め、より良くすること」だと分かっていれば
間違うことなく書けるはずなのです。

でも、生徒さんは、「カイ」と読める別の漢字をあてました。

100メートル「キョウソウ」。
前に「100メートル」と距離がありますので、
走りを競うのだな、とわかります。

生徒さんは「競争」と書きました。


この生徒さんの場合、
日本語に含まれる細かい言葉のニュアンスがきちんと理解できていないこと、
中学生として知っておいて欲しい語彙を知らないこと、
が、根本としてあるからこそ、
漢字が書けない、記述問題で言いたいことを書き表すことができない、
といった状況に陥っているようです。

語彙に関しては、もちろん本を読むことで増えてきますが、
本を読んでもわからない言葉を読み流してしまっていては、
いつまでたっても身につかないでしょう。

したがって、この場合、
「本を沢山読みなさい」と言ったとしても
身につかないからやめてしまう・・・
ということも十分考えられます。


また、日本語、特に小説や随筆に関しては、
暗喩を比較的多く用いる傾向があります。

語彙が少ない、日本語の細かなニュアンスが理解できない・・・
つまり暗喩の意味するところも理解できない。
だから、国語の点が伸びにくい、
文章が何をいいたいのかがわからない、
という状況にもなっているようです。


暗喩に関しても、興味深いことがあります。

とある問題集に、暗喩の置き換え問題がありました。

彼は繊細な心の持ち主だ。

の、繊細な心として適する表現はどれか?という問題。

1.プラスチックの心
2.ガラスの心
3.陶器の心

の中から選ぶ、というものでした。

今の中学生たちは、どうやら
1.プラスチックの心
を選ぶ傾向があるようです。


辞書を引く習慣がなくなってしまったからなのか、
読書の時間が少なくなってしまったからなのか、
現行の教育制度に欠陥があるのか
(言語活動を重視していて、これはないと思いたい)
わかりませんが、

今の子どもたちが抱えている問題は
なかなか根深いように思います。
スポンサーサイト
2016.09.09 Fri l 国語 l コメント (0) トラックバック (0) l top
高校受験の国語って、なかなか対策しにくいですよね。
定期テストの国語なら、学校のワークとか塾用テキスト(必修テキストや新ワークなど)をちょろちょろっとやれば余裕で点が取れちゃう人も、模試になると国語がどうも・・・というのはあったりします。

今日はそんなあなたに、高校受験用の問題集をいくつかご紹介。

・現代文 読解編
中学国語 出口のシステム読解―基礎から入試まで!


国語って、「主観」で読んでは解けないんですよね。文章に書いてあることをそのまま答えなければ点数にはなりません。もし自分が主人公だったら~、なんて考えて読むと間違うのです。これをやっちゃうひとは、国語の点数が上がりません。
もちろん、普段本を読んで「楽しむ」ぶんには、主観で読んでかまわないんです。でも、受験の国語は、本文に書いてあることから逸脱してしまうのはダメなんです。常に客観的に、文章から捉えられることしか書いちゃダメなんです。それを教えてくれるのがこの本。

・古文漢文
高校入試 とってもすっきり古文漢文 新装版


古文漢文のコツは、「日本語」だと思わないこと。英語とかギリシャ語とか、どこか別の国の言葉だと思ってください。そうすると、あらふしぎ。なんとなーくわかってくるようになりますよ。
中学(高校入試)レベルの古文漢文は、ほとんど文法を扱いません。現代語訳もかなりちゃんと載っている状態で出題され、「現代仮名遣いに直せ」「文中の◎◎が言った部分にカギカッコをつけろ」などの問題程度しか出題されないのです。文法だと、古文なら係り結び(和歌なら枕詞や掛詞なども)、漢文なら返り点の打ち方などくらいしか出ません。
易しい問題集なので、これを1日1単元などで良いので、毎日少しずつやってください。あと音読必須。国語系(国語・外国語)を勉強するときは、必ず音読もしてください。音読5回やれば、頭に文章が面白いほど入るようになりますよ。

・作文
藤原流200字意見文トレーニング―未来を生き抜くための「柔らかアタマ」をつくろう!!


作文や小論文を書くための基礎教材。問に対しての自分の意見・その理由を、200字で書くところからスタートする問題集です。書き方の例も豊富に載っているので、自分の意見を書けない人は、まずは例文を視写(書き写す)ことから始めてください。書き写すことで文章の書き方、言い回し、語彙などを自然に学ぶことができます。

現在中1~中2の方で、文章の書き方を学びたいなら、
未来を切り開く学力シリーズ 小河式プリント 中学国語基礎編

こちらの視写教材が優れています。天声人語でも良いのですが、こちらは詩や手紙文・算数の文章題など、視写するジャンルが非常に豊富であるのが特徴です。


「高校受験」で得点を取ることに特化するならば、漢字や国文法は押さえなくてもかまいません。なぜなら漢字・国文法の配点は非常に低く、あわせても10~20点程度の配点しかありません。また、漢字は小5~中3で習ったものの中から数個しか出題されませんから、かける勉強時間に対して、得点の伸びはかなり低くなってしまうからです。
すでに読解が完璧で、どうしても国語で満点を取りたいから漢字・文法を頑張る!という場合は、手をつけてもよいでしょう。
2014.10.23 Thu l 国語 l コメント (0) トラックバック (0) l top
さて、今回も猫好き天皇のお話。

先日の宇田天皇以外にも、猫好きな天皇がいらっしゃいました。
平安時代に在位していた、一条天皇。
彼の猫に対する愛情の注ぎ方は尋常ではなかったといわれています。


なんと自分の猫に「五位」という位を与えていました。

「五位」という位は、天皇の住んでいる屋敷へ入ることを許されている位だそうです。
かなり高い地位を持っていました。猫なのに。

また、一条天皇の猫が子猫を産むと、出産後に祝宴を行いました。
この儀式は、本来は天皇の子どもが産まれた時にかなり盛大に行われるものです。
貢物や料理など、人間と同じく5日間きちんと行ったと記録にあるそうです。

さらに、子猫の飼育係には位の高い女官が任命されていました。



一方、天皇の奥さんは犬を飼っていたのですが
犬は猫とは異なり、位を与えられることも泣く、ずーっと外で飼われていました。


今回は、そんな
『命婦(みょうぶ)のおとど』という、天皇の飼っていた猫と
『翁丸(おきなまる)』という、天皇の奥さんの犬のお話。

原文は清少納言の「枕草子」第9段『うへにさぶらふ御猫は』 です。

昔の教科書だと、高校1年の古文の教科書に載っていましたが
今でも高校生はこの話を読むのでしょうか・・・


今回も、現代語訳をもう少し噛み砕いた日本語で書いていきます。
(古文は主語が1文の中であれこれ入れ替わるので、訳が非常に難しいのですが
なるべくわかりやすく書いてみました)
2014.03.29 Sat l 国語 l コメント (0) トラックバック (0) l top
センター試験まであと70日あまりです。
そろそろ本腰入れてスパートかけないと、コケる季節になってまいりました。

先日、高校生から
「センター国語で点が取れない」
という悩み相談がありましたので、おすすめ書籍をご紹介。

・・・個人的には、出口か田村の現代文本をやって、漢文の30日完成をしつこく
繰り返せば、国語は7割取れるとは思うのですが・・・

ちなみに、センター現代文については、選択肢の中から明らかにおかしいものを
2つほど消去して、残りから一番無難な選択肢を選ぶ、という方法で
だいたい当たります。

現役時代はこれで国語は7割取ってました。
古文は個人的に勉強する気が起きなかったので、一切手をつけていませんでした。


さて、お勧め本のご紹介。
出口氏、田村氏に並んで有名な、船口氏の書籍です。


きめる!センター国語 (現代文) センター試験V BOOKS (4) 新課程



今からはじめて、センター1ヶ月前の12月中旬まで読み込んでください。
この本には、的確で外さないやり方が書かれてあります。
船口氏が指摘するポイントを意識して文を読み、
問題を解く練習を重ねれば、点は取れますし、
一般的な読解力も身に付くだろうと期待できます。

12月下旬からは、センター過去問を10年分程度解いてください。

2013.11.09 Sat l 国語 l コメント (0) トラックバック (0) l top
読書感想文向け(ってなんなんだ・・・)の小説です。

夏の庭―The Friends (新潮文庫)


小学校6年生の少年3人は、人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から、ひとりの老人を観察することにします。目的は観察だったのですが、そのうち少年たちは草むしりを手伝わされたりしながら老人と交流を深めていきます。
夏の終わりに、少年たちがかつて望んでいた、人の死を目の当たりにするのです。



西の魔女が死んだ (新潮文庫)


不登校になってしまった中学生のまい。初夏の1ヶ月を、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃん。まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも悲しみも。

永遠の0 (講談社文庫)


「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。


アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)


32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫る。



高校生ならこのあたり。
こころ (新潮文庫)


2013.08.01 Thu l 国語 l コメント (0) トラックバック (0) l top